みなさん、こんにちは。二葉太郎です。

 いやいや、最近の歯医者さんは、明るいイメージで、先生も優しくて、痛かったらすぐに対処していただける、非常に素敵な場所に様変わりしていますが、私たちアラフォーが子供のころは、そもそも「小児歯科」というものが少なく、まさに恐怖そのものでした。


 しかし、昔の仮面ライダーとかを見ていると、子供たちの髪型と歯が、今とは全然違うなぁと痛感します。


 我々がガキの頃は、明らかに茶色から黒の混じった歯がたくさん生えているという、虫歯だらけの子供が多かったように記憶しています。

 さすがに大人の歯になる、小学校高学年では、あまり記憶がないのですが、幼稚園から小学校低学年のころは、そんな子供がざらにいました。



 そんな、二葉少年も、ご多分に漏れず、虫歯をたくさんこしらえておりました。

 今の子供は歯がキレイ・・・といったって、虫歯が進行すると痛いのは今も昔も変わりません。当然痛くなってきます。


 しかも、痛くなるのは時と場を選びません。夜でもいたくなると、おぼろげな記憶ですが、なんか、黄色い塗り薬みたいなものがあったように思います。

 当然一時しのぎですから、全然効かないのですが。


 そうすると、あの忌まわしき「歯医者さん」へGO!というわけです。


 当時、実家から歩いて行ける範囲に歯医者さんが1つありました。そこへ行っていたのですが、とにかく、先生が、こわもてのおっさんで、行くのがとてもとても・・いやでした。


 しかし、行かないと、この痛みは治まらない。。。渋々歯医者さんに行くと、治療室から響き渡る「あの」音。キュウィーーーーーーーーーーーーーン、ゴリゴリゴリゴリ・・・・。それと、歯を削られている被害者の断末魔・・・「ウァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン」

 
 待合室で、手に汗を握りながら、その戦慄の不協和音を、散々聞かされるわけです。そして、音が鳴りやんだかと思うと、先ほどまで、戦慄の不協和音を奏でていた少年が、憔悴しきった顔で出てきます。


 そこから、私の中で「ゴング」がなるわけです。「次は俺だ・・・・。」

 
 そんなことを考えていたら、二葉少年の名前を呼ぶ、看護師さんの声が・・・。「来た、ついに来た。」

 
 二葉少年には、死刑執行台にも見える、あの、独特のフォルムをした椅子に腰かけて、ウィーーーーンという音とともに仰向けにされると、もう、まな板の上の鯉よろしく、渋々口をあけます。

 
 すると、こわもての先生が一言「ひどいな・・・・」。そして、真っ先に「あの」音が・・・・。「キュウィーーーーーーーーーーーーーン、ゴリゴリゴリゴリ・・・・。」


 二葉少年も、「痛いけど、泣いてたまるか!!!!!!」という強い気持ちをもっていたので、ギリギリあの不協和音は奏でなかったものの、あの、神経に直接ゴリゴリが当たるときの、全身を貫くような痛みが走ります・・・。それまで痛かった歯の鈍痛とはおおよそ違う「あの」痛みです。


 口を開けたまま、なんか水みたいなものが口にそそがれ、歯の削りカスをゴクゴク飲みながら、必死で「先生、痛い・・・・・痛い・・・・。」と二葉少年は先生に訴えます。

 すると、こわもての先生は一言「痛くない!!!!!!」


 えーーーーーーーーっ!!!これの痛みは俺が判断するんちゃうんかい!!!と思わず突っ込みたくなるような一喝。

 
 二葉少年は、「痛い」といい、それを先生が「痛くない!」と全面否定されたら・・・。もうこちらはなすすべがありません。痛かろうがどうしようが、とにかく耐えるのみ。死にかけの魚よろしく、体をヒクヒクさせながら、地獄の時間を過ごします。そう1分が1時間に思えるほどの長い時間を・・・・。


 そして、治療終了。先生が、「今度はここを治療するから。明後日にでもおいで」と、再度死刑宣告


 二葉少年も、憔悴しきった顔で治療室を後にします。


 ここまでを読んでいただいた方は、一つ疑問に思われるかもしれません。逆にアラフォーの私と同じ世代の方に問いかけたいのですが、「麻酔」ってやってくれてました?


 私は、子供のころ、「抜歯」と「抜髄」の時以外、麻酔を受けたことがありません。これって、あの時代は当たり前?だったのでしょうか?それとも、私が行っていた歯医者さんがいわゆる、元阪神のエースだったのでしょうか?(正解は「藪」投手です。)

 それ以来、というか、子供のころから、歯医者は極力行きませんでした。痛みの限界まで我慢していくという図式です。


 しかし、子供をもってからは、小児歯科に連れていくケースも出てきて、私も思い切っていってみると、「あぁ、やさしい・・・・」という先生ばかりです。


 今の子供たちはいいですね。あと、昔はやたらと歯を抜いていた記憶があるのですが、今では予防歯科というカテゴライズもできるくらい、歯を残すよう努力なさっているようです。「8020運動」(80歳で20本の歯を残しましょう!)というのがあったくらい、世の中変わったなぁと思う今日この頃でした。


 今では、定期的にメンテナンスしています。これはだいぶ後で話しますが、20代の頃、歯医者さんでいい思いもしたので、それはまた後日・・・・。